唐突ですが、『ウイルソン K-six.one TOUR90 USspec』のインプレです。
気になるスペックは
フェイスサイズ 90sq.in(581cm2)
長さ 27.0インチ
重量 340g (ラケット表記)
バランス 305mm(12pts HL)
フレーム厚 17mm
ストリングパターン 16×19
因みに日本で普通に販売しているいわゆるアジアスペックは
フェイスサイズ 90sq.in(581cm2)
長さ 27.0インチ
重量 320g(US版より20g軽い)
バランス 315mm(US版よりちょっとトップヘビー)
フレーム厚 17mm
ストリングパターン 16×19
ですね。
実は最初に日本版の初期バージョン(フレームに【K】ARBON BLACKとか書いてあったやつ、今は【K】AROPHITE BLACKと書いてありますね)を2本手に入れて、最近になってUSスペックを入手したんですがこの二つ、外見こそそっくりですが打球感や打ち応えと実際の球の威力は全然違います!!!マジビックリな程です!!!
最初に購入した日本版(320g)は『K』になってからフレームの頑強さばかりが気になってしまい、その上に実際に剛性も高いのでしょう球離れがとても早くてかなりハードヒットしても食い付くフィーリングを感じるまえにボールが射出されてしまい、その結果としてボールに力を伝えきれない(実際に球威が出ない)もどかしさを感じる、正直中途半端なラケットだと感じていました。
全然自分の適性tensionも見つけられなかったし…
がしかし、US版は違います!!!
因みに重量に関してなのですが、US版はラケット表記こそ340gとなっていますが、購入したお店ではほとんどおまけの振動止めがついていないのに345g位が平均値で、日本版は付属の振動止めがグリップ部分ビニール内にくっついているにも関わらず大体平均325g前後が多くて重量感は別物?という位違いがある事は付記しておきます。(実際の重量は平均値で25〜30gは違うのではないでしょうか?)
これまた因みになんですが、日本版とUS版の違いをお店の人に聞いたら、あるベテランそうな人は(売れれば良いという感じの30歳後半くらいの人)『重量の違いだけでフレームは全く一緒です』といい、まだ入りたてと自分で言っていた若い店員(いかにもテニス好きそうな今年就職したと言う20歳前半の若い男の子)は『確かに打つと日本版とUS版はフレームのしなりかたが違いますよね〜』と言っていました。
そういう訳で、この両者の激違い感がひとえに重量のせいなのか、それとも本当にフレームのフレックス、もしくは構造も違うのかは闇の中ですが、私自身はこの二つ別物に感じました。
さて、US版の第一印象ですがフレームの頑強さこそ確かに感じるものの十二分な食い付き感があって、フレームに日本版では全く感じられなかった何とも言えない絶妙なしなやかさを感じます。
そしてそのしなやかさがもたらす絶妙の食い付き感が心地よく、ハードヒットした時にはまさに期待通りの球速と球威の両方が精妙なバランスで与える事が出来ます。
一言で言って「思った通り」に打てるという感じです。
ストリングパターンは限定販売されたツアー・フェデラーと一緒なのでスピンのかかりも非常に良いし、ウイルソンが謳う「『K』はコントロールが最大のセールスポイント!」というのがよく理解出来るほどにコントロールしやすいラケットです。
ツアー・フェデラーと比較すると、打球の絶対スピードはツアー・フェデラーのが速くて、スピンのかけやすさ含めてよりピンポイントに狙った所に打ちやすいのが今回の『K』だと思います。
『K』でツア・フェデラーなみのスピードを出そうとするとかなり腕力がいって、スイングスピードを早める必要があります。
打球感は『K』のがよりはっきりくっきりしていて、これと比べるとツアー・フェデラーはちょっともっさり感じる位です。
tension感の違いとしては、ツアー・フェデラーで56lbsの感触が欲しい場合、『K』だと53lbsで同じくらいの堅さに感じます。
ボレーですが、『K』は多少球離れのはやさを感じるので少々打ちにくく、結構ラケットをしっかりとセットして少しでもスライス系のスイング軌道を加えてやらないとどこかにぶっとぶ事もあります。その反面、しっかり打てれば滑るキレのよいボレーが打てます。
そういう意味ではツアー・フェデラーのが面への食い付き感が多いのと多少ぼやけた感じもしながらもスイートエリアが広いのかトータルでは打ち易いです。
ボレーの場合だけはツアー・フェデラーがコントロールがよくて、『K』のが威力が出る感じですね。
特にボレーで追い込まれた時には大きな違いが出ます…
ツアー・フェデラーは合わせる事さえ出来れば結構良い返球が出来ますが、『K』は下手すりゃネットすら越えてくれない時がある位違います。
ま、ここは堅いフレームゆえに仕方無い所でしょう。
サーブは甲乙つけがたいです。
絶対的なスピードでツアー・フェデラー、キレや変化とコントロールで『K』に軍配が上がります。
私の場合は変化がつく『K』のがエースを数多くとれました。
いずれにせよスイングでスピードの出せる力のある人だったら『K』のがオススメです。
ある程度楽に速いサーブを打ちたい場合はツアー・フェデラーのがオススメです。
さて最後にストロークですが、前述したようにフラットドライブ系の場合のスピードはツアー・フェデラーのが速い球が打てます。
そういう意味ではテニスが相手と真っ正面から打ちあうだけのスポーツだったらツアー・フェデラーの方が武器になると思いますが、相手の居ないところを狙って打つのがテニスだとした場合、『K』の方がより自分の狙った所に「打ち込みやすく」結果的に相手を追い込む事が出来るのではないでしょうか。
それから小さいスイングのカウンターは『K』のが打ちやすいです。
スピンも例えばプリンス・グラファイトOSみたいにグリグリのスピンはかかりませんが、そこそこバウンド後に跳ね上がる位のスピンであれば結構打てて好感触です。
打ってる側の印象としては、『K』のがバウンド後のノビも少しだけ上回ってるのかなぁ、という印象です。
それから感覚的な言い回しですが、腕力のある男性と打ちあった場合においては『K』のが相手を押しやすいです。
ただ、これは相手の球にも威力があるという前提が無いと成り立たないのですが…
相手の球も速くて強い場合、よりカウンターで強打しやすいのが『K』で、相手は関係なく自分の力とスイングで押しいけるのがツアー・フェデラーという関係性でしょうか。
そういう意味で、男性でも球質の軽い相手や、相手が普通の女性の場合ではツアー・フェデラーの方が相手を押しやすいと思います。
ただ気になるポイントとして『K』は意外にもミスショットにはあまり寛容ではありません。
『K』はちょっとでも打ち損じるとかなり暴発して思ったよりもぶっとびます。
これもフレームの堅さが出てる所なのでしょう。
そこはツアー・フェデラーの方が寛容な感じで、多少ヒットポイントがずれても食い付いてる時間がより長い分抑えが利くという感じがしました。
後はロブも『K』は慣れないと打ちにくいです。
あまりスイングをしっかりせずに安易に打つと短いロブになりがちです。
そこは食い付きがより長く感じるツアー・フェデラーの方が長さが出しやすいです。
最終結論としては『K』は現代テニスに於いてはかなり面白い味付けのラケットだと思います。
面が小さくて、フレームも薄いラケットの生き残りを考えたときにこの味付けはまさに絶妙なのではないでしょうか?
さすがウイルソン社、良い仕事をしています。
あ、但しそもそも球速の速いパワーテニスが主流の現代テニスの中で、ただでさえ不利(デメリット)な所の多い面の小さい『TOUR90』を選ばれる方はきっと相当のテニス好き、もしくはウイルソンのコアなファン、もしくてはプロスタッフから何時までも抜けられない人、もしくはフェデラーマニアだと思われますので、そういう方はくれぐれも日本版は避けた方が良いと思います。
やはり『K』の真の誠なる姿は『ウイルソン K-six.one TOUR90 USspec』だと思います!!!
最後にこれだけは強く断言しておきます。
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